アテネ、6月2日(ロイター) – フォルクスワーゲンは水曜日、ギリシャのアスティパレア島に電気自動車8台を納入した。同島の交通を環境に優しいものにするための第一歩であり、政府はこのモデルをギリシャ全土に拡大したいと考えている。
ギリシャのパンデミック後の復興運動の中心にグリーンエネルギーを据えているキリアコス・ミツォタキス首相は、フォルクスワーゲンのヘルベルト・ディース最高経営責任者とともに納入式に出席した。
「アスティパレア島は、エネルギー自給自足、そして完全に自然エネルギーによるグリーン移行のテストベッドとなるだろう」とミツォタキス氏は語った。
この車は警察や沿岸警備隊、地元の空港で使用される予定で、人気の観光地である島の約1,500台の内燃機関車を電気自動車に置き換え、車両の数を3分の1に減らすことを目的とした、より大規模な車両群計画の始まりとなる。
島のバスサービスは相乗り方式に置き換えられ、地元住民や観光客がレンタルできる電気自動車200台が用意されるほか、島の住民1,300人に対しては電気自動車、自転車、充電器の購入に補助金が支給される。
すでに島内に約12台の充電器が設置されており、さらに16台が追加される予定だ。
フォルクスワーゲンとの契約の金銭的条件は明らかにされていない。
エーゲ海に100平方キロメートル以上広がるアスティパレア島は現在、エネルギー需要のほぼすべてをディーゼル発電機で賄っているが、2023年までにその大部分を太陽光発電所で代替することが期待されている。
「アスティパレアは政府と企業の緊密な協力によって促進される急速な変革の青写真となり得る」とディース氏は述べた。
数十年にわたって石炭に依存してきたギリシャは、再生可能エネルギーを促進し、2030年までに炭素排出量を55%削減する取り組みの一環として、2023年までに1カ所を除くすべての石炭火力発電所を閉鎖することを目指している。
投稿日時: 2021年6月21日